PROJECT
近畿大学 eスポーツ施設運用計画策定支援
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近畿大学は2022年4月に新設した情報学部に、グローバルで拡大しているビデオゲームを使って行う競技・eスポーツの専門施設「esports Arena」を整備しました。インデックスコンサルティングは、施設の建設においてプロジェクトマネジメントを実施し、開設後の施設運用計画の策定を支援しました。
プロジェクトの課題
近畿大学はeスポーツの設備を情報学部の授業だけでなく、全学生が利用可能なコミュニティ形成の場やeスポーツ大会などイベントの場として活用する構想を持っていました。ただ、新しい分野ゆえにeスポーツ施設の運営をしている大学は事例が少なく、誰がどのように運営するのか、という点で課題がありました。
インデックスコンサルティングのソリューション
まず、情報学部棟の2022年4月の開設に向け、施設の運営体制の検討を進めました。
体制については、(1)民間企業に委託、(2)近畿大学主導で学生が運営に参画、(3)SPC・ベンチャー企業を立ち上げて運営──という3案を検討軸とし、それぞれの体制でシミュレーションし、比較しました。
(1)の場合はeスポーツ施設の運営ノウハウを持つ民間企業のサービスを受けられるというメリットがありますが、業務委託費として毎月のキャッシュアウトが発生する上に、大学側にノウハウはあまり残りません。
(2)は施設の運用やイベントの企画・運営のための体制整備が課題になりますが、eスポーツに関わる学生にも運営に参加してもらうため、大学や学生の主体性を高め、運営ノウハウを学内で蓄えることができます。
(3)は近畿大学や学生、eスポーツの関連企業とSPCを設立し、そのSPCが運営するというものです。協賛企業を集めるところにハードルがありますが、うまく経営できれば、esports Arenaの運営で培ったノウハウを他の施設に展開するなどの事業化が可能になります。
この3案を比較検討し、「社会に向けた発信と学生への学び」というesports Arenaのコンセプトに照らした結果、(2)近畿大学主導で学生が運営に参画が最も効果的と判断し、実行に向けたさらなる検討を実施しました。
施設の日常利用のための受付や予約管理、清掃、設備や機器、備品などの管理については、競争入札を提案し、実施しました。
イベント時の体制については、近畿大学情報学研究所の中に「e-sportsイベントPJ(仮称)」を発足。イベントコンテストのような形で有志の学生を募集し、プロジェクト化を目指します。自由な発想を基に学生がイベントを企画・開催し、社会人として必要な基礎力と企画力、事業力を養成することが目的です。
イベントの企画・運営の際には、eスポーツに関連する外部企業が参画し、コンテストの審査や企画・運営段階における協力体制の構築を進める方針です。
その上で、eスポーツ設備を運営する民間施設を参考に、施設の運営と維持管理にかかる費用や適切な施設利用料を算出。2022年度の運営計画を策定し、事業として中長期的に営む基盤の構築を支援しました。
DETAILSプロジェクト概要
プロジェクト名 | 近畿大学情報学部(E館 通称:KDIX)eスポーツ施設運用計画策定支援 |
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事業主 | 学校法人 近畿大学 |
所在地 | 大阪府東大阪市 |
用途 | eスポーツ施設 |
期間 | 2021年5月~2022年3月 |
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